3.(2)評価機能
この機能は、プレミアム版限定です。
評価や所見・時間単位の出欠を累積的に記録し、学期末などにまとめて出力し、成績処理作業や個票の作成に生かす方法を説明します。
この機能を利用するためには、エクセルがインストールされていることと、2.(7)で説明した「児童・生徒氏名の登録」がすんでいることが必要です。
評価や所見・時間単位の出欠の入力方法
評価や所見・時間単位の出欠の出力方法
観点別評価への総括方法
クラス名や評価の観点を自動的に選択する方法
評価や所見・時間単位の出欠の入力方法
@まず、「評価・所見・時間単位の出欠入力フォーム」を表示します。表示の仕方は次の3通りです。
・該当する内容入力欄の右下に表示されているピンク色(または緑色)のボタンをクリックまたは右クリックします。評価・所見が未入力の欄はボタンがピンク色、入力済みの欄は緑色になっています。また、時間単位の出欠が入力済みの欄には、ボタンの中央に黒い点がついています。 ・該当する教科名入力欄か単元名入力欄・内容入力欄を選択しておいて、「評価」−「評価・所見・時間単位の出欠入力フォームを表示」とメニューをたどります。 ・該当する教科名入力欄か単元名入力欄・内容入力欄の中で右クリックしてコンテキストメニューを表示し、「評価・所見・時間単位の出欠入力フォームを表示」メニューを選択します。 |
なお上の例では、国語の単元名入力欄を表示しています。
単元名入力欄を表示し、単元名を入力しておくと、評価を出力する際に、自動的に単元ごとの評価も算出されます。
単元名入力欄の表示の仕方は、こちらをご覧ください。
A次に、評価・所見・時間単位の出欠のいずれか、または全部を入力します。「評価・所見・時間単位の出欠入力フォーム」上で入力できる評価は下の2通りです。
・平常点・・・ ABCで入力します。 ・テスト得点・・・ -1000より大きく、10000より小さい整数か小数で入力します。ただし、その評価資料の配点を超える値は入力できません。配点の初期値は50点ですが、10000点を超えない範囲で変更することができます。 |
なお、「平常点」とか「テスト得点」という分け方は便宜的なもので、平常点を点数で評価するときは「テスト得点」として入力しますし、テストをABCで採点するときは「平常点」として入力します。
平常点の入力の仕方は、下の2通りです。
・移動型・・・児童・生徒の氏名が1人1枚のラベルとして表示されます。そのラベルは、はじめはすべて「B」の位置にあります。ラベルを「A」や「C」の位置に移動することで、評価が記録できます。 ・選択型・・・児童・生徒1人1人について、「A」「B」「C」を選択します。はじめは「B」が選択されているので、「B」の児童・生徒については何もする必要はありません。 |
どの方法で記録するにしても、まずクラス名を選択することと、評価の観点を選択することを忘れないでください。
これらを正しく選択しないと、集計も正しく行われません。
また、評価を入力したら「更新ボタン」をクリックすることも忘れないようにしてください。
評価資料の重みと種類は、必要に応じて設定してください。
下の図は、移動型の例です。
なお、評価の観点の文言、およびその観点の評価を算出する際の平常点とテスト得点の重みの比は、「設定」−「表示・動作等の設定」−「設定」とメニューをたどり、「評価の観点 平常点とテスト得点の重み」タブから変更できます。
所見の入力方法は1つしかありません。
所見は、全員分を入力する必要はもちろんありません。必要なところだけ入力してください。
なお、所見については、下の図のように評価の観点を個別に選択できます。
時間単位の出欠の入力方法も1つしかありません。
欠席者にチェックを入れてください。出席者はそのままでかまいません。
評価や所見・時間単位の出欠の出力方法
累積した評価や所見を出力するには、「評価」−「評価をエクセルに出力」(または「所見をエクセルに出力」)とメニューをたどり、「評価の出力設定」画面(または「所見の出力設定」画面)を表示させます。
どちらの画面でも、まずクラス名を選択してから、出力する観点と出力する期間を指定して「OK」ボタンをクリックしてください。
なお、所見の出力では、このほかに出力する方法を次のように8通りの中から選択できます。
・全員を1シート、観点順、一人分を一つの文章にまとめる ・全員を1シート、観点順 ・全員を1シート、日付順、一人分を一つの文章にまとめる ・全員を1シート、日付順 ・一人分を1シート、観点順、一人分を一つの文章にまとめる ・一人分を1シート、観点順 ・一人分を1シート、日付順、一人分を一つの文章にまとめる ・一人分を1シート、日付順 |
通知票に載せる所見の文章を作成するには、一番上の「全員を1シート、観点順、一人分を一つの文章にまとめる」が便利です。
生徒指導などに用いる個票を作成するには、個票の書式にもよりますが、一番下の「一人分を1シート、日付順」が便利かと思います。
累積した時間単位の出欠を出力するには、「評価」−「時間単位の出席簿をエクセルに出力」とメニューをたどり、「時間単位の出席簿の出力設定」画面を表示させます。クラス名と出力する教科等を指定して「OK」ボタンをクリックすると、該当のクラスについて、各時間の出欠データを、各教科等ごとに1つのシートにまとめて出力します。
観点別評価への総括方法
評価を出力するとエクセルが起動し、自動的にシートが追加されて各種の値が出力されます。
一番先頭は、すべての観点別評価を一覧にしたシートとなり、次からは各観点ごとの詳細を確認できるシート(下図)となります。
記録された評価は、次の方法で観点別評価へと総括されます。
@週案上で単元名が入力されているときは、それを読み取って、記録された評価を単元ごとに分けます。
単元名が入力されていないときは、単元ごとの評価は算出しません。
単元名が入力されているときでも、設定により、単元ごとの評価を算出しないようにすることもできます。
A各単元ごとに、次の方法で「平常点達成率」を算出します。
・Aは「A得点」(後述)、Bは1点、Cは「C得点」(後述)と点数化します。
・その得点をすべて足して、合計点を求めます。重みがついている場合は、得点にその重みをかけてから足します。
・すべての得点が「A得点」であるときの合計点(=満点)を求めます。重みがついている場合は、「A得点」にその重みをかけてから足します。
・合計点を満点でわって100をかけます。
B各単元ごとに、次の方法で「テスト達成率」を算出します。
・得点をすべて足して、合計点を求めます。重みがついている場合は、得点にその重みをかけてから足します。
・すべての得点が配点と同じであるときの合計点(=満点)を求めます。重みがついている場合は、配点にその重みをかけてから足します。
・合計点を満点でわって100をかけます。
C次の方法で「平均達成率」を算出します。
・「平常点達成率」と「テスト達成率」を足して、合計を求めます。重みがついている場合は、達成率にその重みをかけてから足します。
・合計を(平常点の重み+テスト得点の重み)でわって100をかけます。
※ 平常点とテスト得点の重みの比は、「設定」−「表示・動作等の設定」−「設定」とメニューをたどり、「評価の観点 平常点とテスト得点の重み」タブから変更できます。
D次の基準で単元ごとの「評価」へと総括します。
・「平均達成率」が「AB間のカッティングポイント」以上であればAと総括します。
・「平均達成率」が「BC間のカッティングポイント」以上であればBと総括します。
・AとB以外であれば、Cと総括します。
※ 「AB間のカッティングポイント」の初期値は90、「BC間のカッティングポイント」の初期値は60です。
この値は、「設定」−「表示・動作等の設定」−「設定」とメニューをたどり、「評価の総括方法」タブから変更できます。
また、この値は、次の連立方程式で前述の「A得点」「C得点」を算出するのにも使われます。
(A得点 + 1) / (A得点 + A得点) = AB間のカッティングポイント ・・・ 平常点がAとBであるときと、テスト得点がAとBの境目であったときに
同じ達成率となるように A得点を決める。
(1 + C得点) / (A得点 + A得点) = BC間のカッティングポイント ・・・ 平常点がBとCであるときと、テスト得点がBとCの境目であったときに
同じ達成率となるように C得点を決める。
このようにしないで、例えばA=2点、B=1点、C=0点 などと機械的に点数をつけると、そのつけ方によって平常点達成率が変動し、テスト達成率と整合しません(この例の場合、平常点がAとBであるとき、達成率は
75)。
※ 単元内にテスト得点が記録されていないときは、「平常点達成率」だけで「評価」へ総括します。
逆に、平常点が記録されていないときは、「テスト達成率」だけで「評価」へ総括します。
E Dまでと同様の方法で、全期間を通した「評価」へと総括します(図の一番右の列(Z列))。
※ 全期間を通した「評価」は、全期間の平常点とテスト得点から総括されます。
単元ごとの「評価」が表示されている場合でも、それを用いて総括するわけではありません。
上の図の「○山 ○男」さんの例を見てください。
単元ごとの評価をみると、「漢字の形と音・意味」がA、「カレーライス」がB、「単元名未設定」がAとなっています。
単元ごとの「評価」を総括して全期間の「評価」へと総括するのであれば、Aが2つでBが1つなのでA、と総括することになります。
しかし、その方法は手作業が多い場合の簡便法ととらえるべきだと考えます。
生の資料を3段階に総括し、それをまた総括することで、生の資料が本来持っていた情報量が欠落し、実力を正確に反映しない評価となってしまう場合も考えられるからです。
「電子週案」では、せっかく全自動の処理をするのですから、その方法はとりません。
なお、単元ごとに重みをつけたい場合もあるかと思いますが、「電子週案」では、個々の評価資料に重みをつけるという、よりきめ細かい重みづけが可能となっています。
クラス名や評価の観点を自動的に選択する方法
もし、クラス名と教科名が合致するように登録されていれば、はじめからそのクラスが選択された状態で「評価・所見・時間単位の出欠入力フォーム」が表示されます。
例えば、「3年1組理科」「3年2組理科」という2つのクラスが登録され、教科名も「3年1組理科」「3年2組理科」と登録してあるとします。このとき、「評価・所見・時間単位の出欠入力フォーム」は、「3年1組理科」という教科の欄で表示したときには「3年1組理科」というクラスが選択された状態で、、「3年2組理科」という教科の欄で表示したときには「3年2組理科」というクラスが選択された状態となります。
これは、専科の先生や中学校・高校の先生にとって便利な機能です。
ただし、この場合、国語の評価の観点が選択された状態となっています。
それは、教科名の最初の1文字と合致する評価の観点が選択されるようになっているためです。
「理」「理科」であれば理科の観点が選択されるのですが、「3年1組理科」という教科名だと、最初の1文字「3」に合致する評価の観点がないため、最初の教科である国語の評価の観点が選択されてしまうわけです。
この問題は、教科名およびクラス名を「理科3年1組」などと変更するか、評価の観点の文言を編集することで解決します。